忍者ブログ
Posted by - 2024.05.03,Fri
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by 藤宮楓 - 2008.05.05,Mon



リンレンのオリジナル曲、悪ノ娘・悪ノ召使の個人的解釈
追記に。

原曲は昔リンク貼りましたが、もう1回
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2916956
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3133304

上が娘、下が召使。



こっそり、部活で演りたいなー。とかほざいてみる。
僕、民衆で良いですから。






むかしむかしあるところに悪逆非道の王国がありました。
その王国の頂点に立ってるのは一人の可憐な王女でした。
僅か14歳の彼女には顔がそっくりの召使がいました。
それもそのはず、召使と王女は双子なのです。
大人たちの勝手な都合で、2人の運命は二つに裂けました。
幼い頃は、中の良い双子だった彼女らは今、王女と召使という主従の関係。
しかし、召使は抵抗もせず王女に仕えました。
王女は何の不都合もなくわがままに育ちます。
絢爛豪華な調度品を身につけた王女。
お金が無くなれば国民から絞り、国政に逆らえば殺してしまう。
「さあ、私に跪きなさい」
全てが全て彼女のものでした。

「今日のおやつはブリオッシュだよ」
召使は笑顔で王女にそう言います。
無邪気に笑う彼女を見るのが召使の幸せでした。
たとえ世界が敵になっても僕が守る、それが召使の口癖でした。

召使はある日隣の国で緑の娘に出逢いました。
優しげな笑顔、声…まさに一目ぼれでした。
一方、王女が海の向こうの青い人に惚れました。
しかし、青い人は隣国の緑の娘に惚れていたのです。
嫉妬に狂う王女は大臣に静かな声でいいました。
「緑の国を滅ぼしなさい」
あっという間に家は焼き払われ、人々が逃げ惑う姿がみえます。
そんな中彼女はこういいました。
「あら、おやつの時間だわ」
彼女の耳には人々の嘆きなんて届きません。
もはや彼女は誰にも止められなくなっていました。
でも、そんな彼女が「消してほしい」と望むならば、召使は緑の娘をも手にかけます。
「どうして?涙が止まらない」

あまりにも理不尽な国政に国民の怒りは募り続けます。
「復讐を、復讐を…」
「フクシュウヲ…!」
そしてとうとう紅き鎧の女戦士が兵を挙げました。
あっという間に、あまりにも早すぎるうちに城は取り囲まれてしまいました。
「この…無礼者!」
家臣たちは王女には目もくれず逃げ出しました。
そんな中、召使だけは城に一人残っていました。
混乱する王女に彼はこういいました。
「僕の服を着てお逃げなさい」
「そんな、無理でしょ?!絶対にばれてしまうわっ!」
「…大丈夫。僕らは双子だよ。きっと誰にもわかりやしないさ」
「…っ、でもっ!私だけ、そんなこと出来ないわ、一緒に、いっしょに逃げましょう!」
反論する王女に彼はこれほどにない微笑みで服を渡しました。
泣きながら王女は袖に手を通します。
「私…一人はいやよ…あなたが、いなくちゃ…っ」
それに彼は応えませんでした。
ただ、王女の恰好をして、静かに微笑みました。
  「お逃げなさい」
その微笑みはそう語りかけました。
彼は、どんなに王女が酷いことをしても攻め立てはしませんでした。
どんなに悪と呼ばれようが、王女の傍を離れませんでした。
『君を悪というのならば、僕だって同じ血が流れてる』
彼女は、泣きながらも決心をし、そして城を去りました。
「ごめんね…」
そう呟きながら。

城の中にいた『王女』は捕らえられました。
処刑の時刻は午後3時、広場の鐘が合図です。
死刑台に上った『彼女』。
3時の鐘がなり、最後にこう言いました。
「あら、おやつの時間だわ」
広場には鐘の音と金属音が鳴り響きました。
その様子を民衆にまじり、『逃亡者』は見ていました。
そう、王女でした。
彼女にとって最初の後悔でした。
何の不自由も無かった彼女の初めての後悔は、
最愛の、そして最大の理解者の召使を自分のせいで殺めたことでした。


  ―もしも、生まれ変われるならば、その時はまた遊んでね

数年後、死刑台の『彼女』が王女でなかったことが民衆にも知られることとなりました。
真実を知った民衆はこういいました
『彼女は正に悪の娘だ。』と。
そしてその後も『本物の王女』を見つけたものはいなかったそうです。
PR
Comments
Post a Comment
Name :
Title :
E-mail :
URL :
Comments :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
TrackBack URL
TrackBacks
プロフィール
HN:
藤宮楓
性別:
女性
自己紹介:
藤宮 楓(ふじみや かえで)
中身おっさんな生物学上・女。
腐という形容詞がつく。
5月28日に関西に生まれる。
関西のどこかで学生やってます。
イラスト描いたり、アニメ見たり、演劇観るのが好き。
愛する弟がいる。

声優絶対音感保持。
でもなんか錆びてきてる。
下野紘さん溺愛中。

腐とか言ってますけど、×より+派です。
ほのぼの好き。
裏ブログ。詩とかSSとか。魅鷹です。      メール: promise_hope_3730528☆yahoo.co.jp ☆を@に変えてください。         
カウンター
最新CM
[06/09 神無月]
[03/20 燈義]
[03/20 クるス]
[02/15 神無月]
[01/24 ゆうふ]
[01/19 ゆうふ]
[01/05 クるス]
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新TB
ブログ内検索
バーコード
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]